2026年10月21日

札幌市中央区桑園にある桑園オリーブ皮膚科クリニックの院長こと米田明弘です。
円形脱毛症の治療は「どこの医療機関でも同じ」と思っていませんか?
実は、円形脱毛症の治療は、脱毛の範囲や重症度、進行するスピードによって大きく異なります。また、医療機関によって対応できる治療にも違いがあります。
そのため、円形脱毛症の治療では「現在の状態に合った治療を選ぶこと」が非常に重要です。
今回は、札幌で円形脱毛症にお悩みの方に向けて、当院で行っている治療と、専門医療機関で行われる治療について解説します。
円形脱毛症の治療は重症度によって異なります
円形脱毛症には、脱毛が1か所だけにみられる単発型から、脱毛部分が複数に増える多発型、頭部全体に広がる全頭型、眉毛やまつ毛、体毛にも及ぶ汎発型まで、さまざまなタイプがあります。
比較的軽症から中等症の円形脱毛症では、皮膚科の外来で行える治療が中心となります。
一方、脱毛が広範囲に及んでいる場合や、短期間で急速に進行している場合には、大学病院や基幹病院などでの専門的な治療が必要になることがあります。
当院で行っている円形脱毛症の治療
当院では、円形脱毛症の範囲や進行状況を確認したうえで、外用療法や紫外線治療、内服療法などを組み合わせて治療を行っています。
ステロイド外用療法
円形脱毛症の基本的な治療の一つが、ステロイド外用薬です。
円形脱毛症では、免疫が誤って自分の毛根を攻撃することで炎症が起こり、毛の成長が妨げられます。
ステロイド外用薬は、毛根周囲の炎症や過剰な免疫反応を抑える目的で使用します。比較的早期で脱毛範囲が限られている場合には、外用療法によって改善がみられることがあります。
紫外線治療(光線療法)
当院では、円形脱毛症に対する紫外線治療(光線療法)を行っています。
紫外線治療は、特定の波長の光を頭皮に照射することで、脱毛部分で起きている過剰な免疫反応を抑える治療です。円形脱毛症に関係する免疫反応を穏やかに調整し、発毛を促す効果が期待されます。
痛みが少なく、安全性と利便性が比較的高いとされており、皮膚科の外来で継続して行える治療の一つです。
効果の現れ方には個人差がありますが、一定期間継続することで、徐々に改善がみられることがあります。
補助的な内服療法
円形脱毛症の状態に応じて、外用療法や紫外線治療に内服療法を併用することがあります。
当院では、補助的な治療として、次の内服薬を使用することがあります。
セファランチン
グリチロン
これらの内服薬は、免疫調整作用や抗炎症作用を期待して使用されます。
単独で使用するというよりも、ステロイド外用療法や紫外線治療などと組み合わせる、補助的な治療の一つとして検討します。
広範囲・急速に進行する場合に検討される専門治療
円形脱毛症が広範囲に及んでいる場合や、短期間で急速に進行している場合には、より専門的な治療が必要になることがあります。
代表的な治療として、JAK阻害薬や局所免疫療法が挙げられます。
JAK阻害薬による治療
JAK阻害薬は、円形脱毛症に関係する免疫反応を抑える内服薬です。
主に、脱毛が広範囲に及ぶ重症かつ難治性の円形脱毛症に対して検討されます。高い治療効果が期待される一方で、すべての方が使用できるわけではありません。
治療を始める前に、円形脱毛症の重症度やこれまでの経過、感染症などのリスクを詳しく確認する必要があります。また、治療中も副作用に注意しながら、定期的な検査と専門的な管理を行います。
局所免疫療法
局所免疫療法は、脱毛部分に特殊な薬剤を塗り、人工的に軽いかぶれを起こすことで、毛根を攻撃している免疫反応を変化させる治療です。
脱毛が広範囲に及んでいる場合などに検討されますが、治療の適応判断や皮膚反応の調整が必要となるため、専門的な管理のもとで行われます。
専門治療が必要な場合は適切な医療機関へご紹介します
JAK阻害薬や局所免疫療法などは、効果が期待される一方で、副作用の管理や治療適応の慎重な判断が必要です。
そのため、これらの治療は、円形脱毛症の専門的な診療体制が整った大学病院や基幹病院などで行われます。
当院では、専門的な治療が必要と判断した場合には、市立札幌病院などの適切な医療機関へご紹介しています。
大切なのは状態に合った治療を適切な時期に選ぶことです
円形脱毛症の治療で大切なのは、「すべての治療を一つの医療機関で行うこと」ではありません。
その方の脱毛範囲や進行状況、重症度に合った治療を、適切なタイミングで選ぶことが重要です。
比較的軽症の段階では、皮膚科外来での治療によって改善が期待できることがあります。一方、重症の場合には、専門的な治療を早い段階で検討することが重要になります。
ダーモスコピーで頭皮の状態を詳しく評価します
当院では、ダーモスコピーを用いて頭皮や毛の状態を詳しく確認しています。
脱毛部分を拡大して観察することで、現在の進行状況や重症度を評価し、その結果をもとに治療方針をご提案します。
また、より専門的な治療が必要な場合には、専門医療機関と連携しながら診療を進めています。
患者さんの状態に応じて、無理のない形で適切な医療を受けていただける体制を整えています。
円形脱毛症の治療は札幌の皮膚科へご相談ください
円形脱毛症は、何もせず放置するのではなく、状態を正しく評価し、必要に応じて治療を行うことで改善が期待できる病気です。
治療方法は、脱毛の範囲や進行するスピード、発症してからの期間などによって異なります。札幌で円形脱毛症にお悩みの方や、突然の脱毛に気づいた方は、自己判断で様子を見続けず、まずは皮膚科へご相談ください。
札幌市中央区、桑園にある桑園オリーブ皮膚科クリニックでは
皮膚科専門医が診察を行い、症状に応じた治療をご提案しています。

