2026年5月20日

「背中や首にしこりがある」「ニキビだと思っていたら大きくなってきた」
このような症状で来院される方の中に、粉瘤(ふんりゅう)の患者さんは非常に多く見られます。
札幌の皮膚科外来でも日常的に診療する疾患の一つですが、正しい知識がないまま放置されているケースも少なくありません。
本記事では、粉瘤の原因や見分け方、放置してよいのかについて、皮膚科専門医の立場から解説します。
粉瘤とは何か
粉瘤とは、皮膚の下に袋状の構造ができ、その中に角質や皮脂などがたまることでできる良性の腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」と呼ばれます。
見た目はドーム状のしこりで、触るとやや弾力があります。大きさは数ミリから数センチまでさまざまで、ゆっくりと大きくなるのが特徴です。
粉瘤の特徴的なサイン
粉瘤には比較的わかりやすい特徴があります。
・中央に黒い点(開口部)がある
・押すと独特の臭いのある内容物が出る
・徐々に大きくなる
・痛みはない(炎症がなければ)
この「黒い点」が診断の大きなヒントになります。
ニキビとの違い
患者さんの多くが「ニキビだと思っていた」とおっしゃいますが、粉瘤とニキビはまったく別のものです。
ニキビは毛穴の炎症ですが、粉瘤は袋状の構造物そのものが存在します。そのため、自然に消えることは基本的にありません。
放置するとどうなるか
小さいうちは無症状のことが多く、「そのままでいいですか?」と聞かれることもあります。
しかし、粉瘤は放置すると以下のような経過をたどることがあります。
・徐々に大きくなる
・細菌感染を起こす
・急に赤く腫れて痛くなる(炎症性粉瘤)
炎症を起こすと、強い痛みや腫れを伴い、膿がたまる状態になります。この場合、通常の手術ができず、まず切開して膿を出す処置が必要になることもあります。
自分で潰してはいけない理由
「気になるので押し出してしまった」という方も少なくありません。
しかし、自己処置には以下のリスクがあります。
・細菌感染のリスク
・炎症の悪化
・再発しやすくなる
・傷跡が残る
特に、袋の構造が残ったままだと、何度でも再発してしまいます。
札幌で粉瘤が気になる方へ
北海道では、冬場は肌のトラブルが落ち着く一方で、厚着により気づきにくく、気づいたときには大きくなっているケースもあります。
粉瘤は早期に適切な診断を受けることで、より小さな処置で済む可能性があります。
まとめ
✔ 粉瘤は自然には治らない
✔ ニキビとは別の病気
✔ 放置すると炎症を起こすことがある
✔ 自分で潰すのはNG
気になるしこりがある場合は、早めの受診をおすすめします。
当院では、札幌で粉瘤の診断および治療を行っております。症状や大きさに応じて最適な治療をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

