
水虫は、白癬菌というカビの一種が、皮膚の角質層に感染して発症する皮膚感染症です。この白癬菌は、高温多湿な環境を好むため、日本の梅雨から夏にかけての時期に特に増殖しやすいとされています。
水虫

水虫は、白癬菌というカビの一種が、皮膚の角質層に感染して発症する皮膚感染症です。この白癬菌は、高温多湿な環境を好むため、日本の梅雨から夏にかけての時期に特に増殖しやすいとされています。
水虫は、白癬菌を保有している人から、足の角質などが剥がれ落ち、それが靴下やバスマット、スリッパなどを介して他人に感染することで広がります。
高温多湿な環境
靴や靴下の中は、汗で蒸れやすく、白癬菌にとって格好の繁殖場所となります。特に、通気性の悪い革靴やブーツを長時間履く方は注意が必要です。
免疫力の低下
糖尿病や免疫力が低下している方は、白癬菌に感染しやすく、また症状も悪化しやすい傾向があります。
家族からの感染
家庭内に水虫の方がいる場合、バスマットやスリッパを共有することで、他の家族に感染が広がるリスクが高まります。私自身の経験でも、患者様から「家族全員が水虫になってしまった」というお話をよく耳にします。
「かゆくないから大丈夫」「市販薬で一時的に治ったから安心」と水虫を放置すると、症状がどんどん悪化し、爪の変形や細菌感染を引き起こす可能性もあります。
特に以下のようなケースは、重症化しやすい傾向にあります。
爪に感染する「爪水虫」
白癬菌が爪に感染すると、爪が白く濁ったり、厚くなったり、もろくなったりします。爪の奥深くに菌が潜り込むため、市販の塗り薬では治すのが非常に困難です。
足だけでなく、体中に広がる
足の水虫を掻きむしった手で体を触ることで、太ももの付け根や体幹に感染が広がり、「ぜにたむし」や「いんきんたむし」といった他の白癬菌症を併発することもあります。

水虫の症状は、その種類や重症度によってさまざまです。自分の症状を正しく理解し、適切な対処法をとることが大切です。
水虫は、その症状によっていくつかのタイプに分けられます。
趾間型(しかんがた)
足の指の間が白くふやけたり、皮がむけたり、ジュクジュクしたりします。強いかゆみを伴うことが多いです。
小水疱型(しょうすいほうがた)
足の裏や側面に小さな水ぶくれ(水疱)ができます。かゆみが強く、水疱が破れると皮膚がむけます。
角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)
足の裏全体が硬く、ゴワゴワと厚くなります。かゆみはあまりないため、単なる乾燥やひび割れと勘違いされやすいタイプです。
ご自宅でのセルフケアは、水虫の予防と症状の改善に非常に効果的です。
足を清潔に保つ
毎日、足を丁寧に洗い、指の間までしっかり拭いて乾燥させましょう。
通気性の良い靴を履く
長時間靴を履く場合は、通気性の良いものを選び、定期的に履き替えるようにしましょう。
家族とスリッパやバスマットを共有しない
ご家族に水虫の方がいる場合は、共用物を介して感染が広がるのを防ぐため、各自専用のものを用意しましょう。
ご自宅でのセルフケアだけでは改善しない場合や、爪にまで感染が広がっている場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、症状や原因に合わせて適切な治療を行います。
抗真菌薬の外用薬
白癬菌を死滅させる塗り薬を処方します。症状が消えた後も、菌が残っている可能性があるため、医師の指示通りに塗り続けることが非常に重要です。
抗真菌薬の内服薬
爪水虫や、外用薬では効果がない重症な水虫には、内服薬を処方します。内服薬は効果が高い反面、肝機能への影響があるため、定期的な血液検査が必要となります。
顕微鏡検査
白癬菌の有無を正確に診断するために、患部の角質を採取し、顕微鏡で白癬菌を直接確認します。この検査をせずに治療を開始すると、水虫ではない他の皮膚病だった場合、症状が悪化することもあるため、正確な診断は非常に大切です。
「市販薬を塗っても治らない」「爪が変形してきた」といった重度の水虫に悩む方も少なくありません。そうした方には、セルフケアだけでなく、皮膚科での専門的な治療が必要です。
以下のような症状がある場合は、迷わず皮膚科を受診することをお勧めします。
市販薬やセルフケアでは改善しない
数週間セルフケアを続けても症状が良くならない、または悪化している場合は、専門医の診断が必要です。
爪が白く濁ったり、厚くなったりしている
爪にまで感染が広がっている場合、市販薬での治療は非常に困難です。
強いかゆみや痛みを伴い、日常生活に支障をきたしている
症状がひどい場合は、早期の治療が必要です。
水虫治療のポイントはしっかりと治し切ることです。水虫といっても虫がいるわけではないですが、真菌(カビ)が増えている状態です。カビは塗り薬などの治療により比較的簡単に減らすことはできます。しかし、少しでも残っているとすぐに増えてしまいます。これが水虫のやっかいなところです。
特に爪水虫では塗り薬が浸透しにくいですので、飲み薬が有効とされています。当院では、患者様一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせたオーダーメイドの治療を提案しています。当院では2種類の飲み薬を治療に用いています。いずれの治療も定期的な血液検査を必要とします。
テルビナフィン塩酸塩
毎日1錠内服で、約6ヶ月間続ける必要があります。
ネイリン(一般名:ホスラブコナゾール)
毎日1錠内服・12週にわたって内服します。(全部で3ヶ月)
水虫は、正しく診断し、適切な治療を継続すれば必ず治る病気です。しかし、自己判断で放置したり、治療を中断したりすると、症状は悪化し、ご家族に感染を広げてしまう可能性もあります。
ご自宅でのフットケアを習慣にしながら、症状が良くならない場合は、ぜひ皮膚科専門医にご相談ください。私たち桑園オリーブ皮膚科クリニックは、札幌市の地域の皆様の皮膚の健康を守るお手伝いをしたいと考えています。
本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌市の桑園オリーブ皮膚科クリニックにお気軽にご相談ください。
