
じんましんは、皮膚の一部が突然、赤く盛り上がり(膨疹)、強いかゆみを伴い、数分から数時間で消えるという特徴を持つ皮膚疾患です。多くの場合は数時間以内に跡形もなく消えてしまいますが、なかには数ヶ月、あるいは何年も症状が続く慢性じんましんに移行することもあります。
じんましん

じんましんは、皮膚の一部が突然、赤く盛り上がり(膨疹)、強いかゆみを伴い、数分から数時間で消えるという特徴を持つ皮膚疾患です。多くの場合は数時間以内に跡形もなく消えてしまいますが、なかには数ヶ月、あるいは何年も症状が続く慢性じんましんに移行することもあります。
じんましんの原因は多岐にわたり、一つに特定することが難しいケースも少なくありません。皮膚の血管や神経に働きかける「ヒスタミン」という物質が放出されることで発症しますが、そのヒスタミン放出の引き金となる原因は大きく分けてアレルギー性と非アレルギー性の2つに分類されます。
アレルギー性
食べ物(エビ、カニ、そばなど)、植物、薬物、虫刺されなどが原因で、体内の免疫システムが過剰に反応し、ヒスタミンが放出されます。特に、食物アレルギーによるじんましんは、アナフィラキシーショックという重篤な症状を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
非アレルギー性
疲労、ストレス、発汗、寒冷、温熱、摩擦など、外部からの刺激が原因となります。例えば、運動をして汗をかいた後や、お風呂に入って体が温まった際に症状が出るコリン性じんましんは、若い方に多く見られます。私自身も、過去にランニング中に突然、じんましんが出た経験があり、そのつらさを実感しています。
「そのうち治るだろう」と安易に考えてじんましんを放置すると、かゆみで夜眠れなくなったり、日常生活の質が著しく低下してしまいます。また、掻き壊してしまうと皮膚が傷つき、細菌感染を引き起こす可能性もあります。
特に以下のようなケースは、重症化しやすい傾向にあります。
原因が特定できず、症状が毎日続く
6週間以上、症状が毎日、あるいはほぼ毎日続く場合は慢性じんましんの可能性があります。
喉や唇が腫れる、呼吸が苦しい
皮膚だけでなく、粘膜が腫れる「血管性浮腫」を伴う場合は、早急な医療機関の受診が必要です。
じんましんの症状は、原因や体質によって人それぞれです。自分の症状を正しく理解し、適切な対処法をとることが大切です。
急なじんましんの発症に備え、ご自宅でできる応急処置を知っておきましょう。
体を冷やす
冷たいタオルや保冷剤で、じんましんが出ている部分を冷やすと、かゆみが一時的に和らぎます。
掻かない
かゆくても、絶対に掻かないようにしましょう。掻くことで症状が悪化し、治りが遅くなることがあります。
ご自宅での応急処置だけでは改善しない場合や、症状がひどい場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、症状や原因に合わせて適切な治療を行います。
抗ヒスタミン薬の内服
かゆみを引き起こすヒスタミンの働きを抑えるために、内服薬を処方します。効果の持続時間や副作用の少ない薬など、種類も豊富です。
ステロイド薬の処方
じんましんの症状が非常に強い場合や、原因が特定できる場合は、ステロイド薬を短期的に処方することもあります。
原因の特定
食物などのアレルギーが疑われる場合は、血液検査を行うことも可能です。当院では、患者様のお話を丁寧に伺い、原因特定の手がかりを探すことを重視しています。
「毎日、じんましんが出る」「もう何年も悩んでいる」といった慢性じんましんに悩む方も少なくありません。そうした方には、セルフケアだけでなく、皮膚科での専門的な治療が必要です。
慢性的なじんましんに悩まされないために、日々の生活で気をつけるべきポイントをいくつかご紹介します。
ストレスや疲労をためない
心身のストレスや疲労は、じんましんを悪化させる大きな要因となります。十分な睡眠をとり、リフレッシュする時間を確保しましょう。
アレルゲンを避ける
原因が特定できている場合は、その原因となるものを避けるようにしましょう。
刺激の少ない服装を心がける
摩擦や締め付けが強い服は、皮膚を刺激し、じんましんを誘発することがあります。ゆったりとした綿素材の服を選ぶようにしましょう。

ご自宅での応急処置だけでは改善しない場合や、症状がひどい場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。当院では、症状や原因に合わせて適切な治療を行います。
当院がじんましん治療で大事にしているポイントは2つで、「まず効き目のある薬を選ぶこと」、そして「その薬をいかに減らしていくのか?やめ方」にあります。
まずは効き目のある抗ヒスタミン剤を選ぶ
治療の第一歩は、膨疹およびかゆみを抑えることです。このためにはご自身に合った抗ヒスタミン剤を探す必要があります。多くの場合、一剤で効果が出ますが、症状が中程度以上の場合は、2種類の薬を併用したり、通常の倍量を内服したりする必要があるため、医師にご相談ください。
難治性のじんましんには「ゾレア」という注射薬も
抗ヒスタミン剤の服用を続けても症状が改善しない難治性のじんましんには、新しい治療選択肢として「ゾレア(オマリズマブ)」という注射薬があります。この薬は、じんましんを引き起こす体内の物質の働きを抑え、高い治療効果が期待できます。当院では、既存の治療法で効果が見られなかった患者様に対し、このゾレアによる治療も積極的に検討・提案しています。
ポイントは薬のやめ方
「飲み薬を飲んでいる間は治まっているけど、やめると出てしまう」という声をよくお聞きします。じんましんでは、抗ヒスタミン剤を内服することで病気の勢い(病勢)を沈静化することが非常に重要です。薬を内服してじんましんが抑えられるのであれば、徐々に薬を減らすことで病勢を完全に沈静化し、完治させることができます。自己判断で急に薬をやめず、医師と相談しながら慎重に減らしていくことが完治への近道です。
じんましんは、日常生活に大きな影響を与えるつらい皮膚疾患です。しかし、原因を正しく理解し、適切なケアや治療を行うことで、症状は必ず改善します。
ご自宅でのセルフケアを習慣にしながら、症状が良くならない場合は、ぜひ皮膚科専門医にご相談ください。私たち桑園オリーブ皮膚科クリニックは、札幌市の地域の皆様の皮膚の健康を守るお手伝いをしたいと考えています。
本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、札幌市の桑園オリーブ皮膚科クリニックにお気軽にご相談ください。
