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メラノーマ

皮膚癌にはさまざまな種類がありますが、その中でもっとも悪性度が高いものにメラノーマ(悪性黒色腫)というものがあります。ほくろの癌とも呼ばれます。

メラノーマの原因

メラノーマの発症に関連しているものとして、紫外線は以前より知られています。紫外線特にUVBが発癌に関与していると言われています。特に子供の時に強い日焼けをすることがよくないとされています。別の皮膚癌である有棘細胞癌が長年の蓄積性の紫外線暴露と関連があるといわれているのと対照的ですね。紫外線感受性の差も関与していると言われています。肌が白く、日焼けしても赤くなって、黒くなりにくい方はメラノーマの危険が高いといえます。ほくろの数が多い方もメラノーマの発症リスクが高いとされています。
紫外線とは関係なく生じるメラノーマに末端黒子型と呼ばれるものがあります。紫外線ではなくある遺伝子の変異が関連していると言われています。足の裏や手のひらに生じるものです。黒い斑点として生じてきます。6mmを越えると悪性のリスクが高いですので注意が必要です。

メラノーマの種類

いろいろな分類がありますが、以下は以前より知られています。

  1. 末端黒子型:足のうらや手のひら、爪に生じるもので日本人にもっとも多いタイプです(約30%)
  2. 表在拡大型:躯幹四肢に生じるタイプ
  3. 悪性黒子型:高齢者の顔面に生じるタイプ (しみとの鑑別が重要)
  4. 結節型:斑点ではなく、盛り上がった病変 (黒くない場合もあり診断が難しく、悪性度も高い)

メラノーマの診断

通常、癌を診断する際に行うのは一部をとって病理検査をすることです。しかし、メラノーマの場合、病変の一部を切開することによる病変の拡散が懸念されており、慎重に扱われています。非侵襲的なダーモスコピーによる検査あるいは病変の全体を切除生検することが好ましいとされています。

メラノーマの臨床像

メラノーマの症例
足底のメラノーマ(末端黒子型)

数年前より黒い斑点があり、徐々に大きくなってきた。
病理学的に早期病変であった。

メラノーマの症例
爪のメラノーマ(末端黒子型)

爪の色が黒いことには気がついていたが、最近、爪が割れるようになってきた

メラノーマの症例
顔面のメラノーマ(悪性黒子型)

以前よりしみがあったが、徐々に大きくなり、色も濃くなってきた

診断のヒント

以前よりメラノーマのABCDEがよく知られています。
 A: asymmetry (形が左右対称でない)
 B: border (辺縁が不整)
 C: color (色が均一でない)
 D: diameter (直径6mm 以上)
 E: evolving (拡大傾向)
いずれも総合的に判断する必要がありますが、当てはまる項目が多いと注意が必要です。

メラノーマの鑑別

良性に相当するものとして、色素性母斑(ほくろ)があります。ほくろには生まれつきあるものとそうでないものを分ける必要があります。うまれつきあるほくろが癌化するリスクはほぼないとされています。ある時生じたほくろが徐々に大きくなり、色が濃くなり、盛り上がってくると悪性化している可能性があります。 爪のメラノーマは爪水虫として長年治療されている場合もあります。爪の変形や色の変化が続いていればお気軽にご相談ください。
結節型のメラノーマは、血管腫(あるいは毛細血管拡張性肉芽種)と鑑別を要します。実はこの鑑別は非常に難しいです。どこにでもできますが、赤いできもの(5mm程度のもりあがり)は注意が必要です。結節型は比較的低年齢での発症もみられますので、気になる病変があれば早めに受診してください。

メラノーマの治療

早期に診断されれば、根治手術は可能とされています。上皮内癌は、皮膚の表面(表皮)に癌細胞が留まっている状態で、早期の状態です。この段階では、色の濃淡があったり、辺縁が不整であっても盛り上がってはいないことが多く、手術により根治が見込めます。いかにして、この段階で治療をできるかにかかっているといっても過言ではありませんので、気になる病変があればお気軽にご相談ください。どのような癌もそうですが、メラノーマは特に、進行してしまうと治療の選択肢が限られてしまいます。しかしながら、新しい分子標的薬も開発されており、治療の選択肢も増えつつあります。

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